RubyKaigi2011参加した感想

最後のRubyKaigiで自分にとっては最初のRubyKaigiでした。
参加した切っ掛けは開催場所。歩いて10分とか参加しない訳が無い。


概要はこのあたりを見て、詳しく知りたければ、はてぶで検索すれば良いかと。
http://gihyo.jp/news/report/01/rubykaigi2011/0001
http://gihyo.jp/news/report/01/rubykaigi2011/0002
http://gihyo.jp/news/report/01/rubykaigi2011/0003


個人的に印象に残っている所だけ。

初日

オープニングとか、壇上で決まるRubyの仕様とか、色々あるけど1つだけあげろと言うならば、
Shota Fukumoriさん「Rubyとそのコミュニティと中学生の私」 。
最年少のコミッターとして有名です。第一印象はやっぱりしっかりしていて、あの頃の自分を思い出すと遊んでばっかりのバカなガキ(バカなのは今でもだけど)でした。
ゲームよりもプログラミングがおもしろいと言い切り、流れに乗るようにRubyコミッターになった話。
そして、なによりも時間が余ったので話された、Rubyのバグレポートの話、これが何より印象に残っています。
実際にやると分かるのですが、バグレポートは本当に難しい。製品だとまだ環境が固定されているのである程度知識が共有されていて、なあなあでも通じる訳ですが、それでも難しい。
例えば、windowsアプリを例に取ると、PCの環境(ハードウェアやOSやアプリのバージョン等)を報告し、アプリはスタートメニューから起動し、アプリ内のどのボタンを押して、エラーメッセージが出て入ればスクリーンショットを取って、再現性があるかどうかを調べて、そしてやっと報告という流れでしょうか。
でもこれ、訓練しないとできません。自分も新人の時にテスター業務をしましたが難しい。そして、プログラマー(志望)から見ると、成果が見え辛いのでつまらなく感じる仕事です。でもテストは製品の品質を保ち、ユーザからの信頼を得るか捨てるかを決定する部分です。
このバグレポートの教育は仕事を通じて先輩から教えてもらい覚えてきたのですが、Rubyバグレポートこういう文書があるだけで本当に楽です、英語バージョンもあって驚き!!
色々感動したスピーチでした。

2日目

疲れがたまってきた2日目です。

この日はスレッド系の話がいくつかあり、仕事でpthreadを使ったプログラミングをしまくっていた時期があったので個人的には技術的な部分でかなり楽しめました。pthreadはちょっと失敗するとSEGVしまくるけど、forkよりも早いので細かくコントロールできるスリリングで楽しい技術です。Let's pthread。
ですので当然、小崎資広さん「CRubyのロックデザインの解説および改善案について」 が楽しかった。
ハードウェアの進化によるスレッドの問題、pthread_yield()の仕様について、問題を解決する為の考え方、自分で体験して来た事だから理解できるつらくも楽しい話でした。

3日目

疲れもたまり切った最終日。Ruby(宝石)の折り紙をフロアで紹介されていたのが印象的でした。


技術的に一番興味深かったのは、桑田誠さん「O/R Mapperを支える技術」 。今の仕事(Rubyではないですが...)でちょうど苦労しているORMの話です。
仕事でも疑問だった、ORMではわざわざSQLを七面倒くさく(と自分が感じる)Objectにする理由、SQLの問題点からの思考方法。これが自分に取って大きい収穫でした。
まあ、現実に向かい合うとこれはこれで問題点が大きいのですが。個人的には薄い、SQLに皮をかぶせただけのORMが好きだったり。
所で、桑田さんの紹介された本のタイトルを失念していて、誰か覚えていたら教えてくださいm(._.)m


そして、芸人が多いLTで笑いまくり、まつもとゆきひろさん「Keynote」でも笑い、感動のフィナーレ。
(関係ないけど、開発しているArcが死んだことに。まだ開発されていますよ > 全Rubyist)。



暑くて、熱い3日間。色々勉強になり刺激ももらいました。
よく考えたらRubyの外部イベントってこれが初めてかも。機会があったらなにか別のイベントにも参加してみようかな。
最後に、RubyKaigiのスタッフの皆さん、お疲れ様でした。感謝。